テレメトリデータの取り込み
AWS IoT Events はテレメトリデータを評価し、機器またはプロセス中のイベントを検出することに役立ちます。AWS IoT Events は AWS IoT に接続された任意のデバイスからの生データ、AWS IoT Analytics からのプロセスされたデータ、それにサードパーティーアプリケーションからのデータを AWS IoT Events のダイレクトインジェスト API を通して取り込みます。
イベントの検出
AWS IoT Events は複数のテレメトリ入力を評価してイベントを検出し、プロセス、機器、または製品のステートをユーザーの定義する、条件付論理を適用して導き出します。イベントとは、予測よりも複雑な状況、たとえばベルトがつまって機器に異変が生じたり、照明や防犯カメラを作動させる動作信号を使用している、接続済みの動作検知器に異変が生じたりするといった状況を、識別しているデータパターンのことです。デバイスが障害を起こす前にメンテナンス予定を組んだり、アラームまたはアラートを送信したりできます。多くのデバイスが同じ検出定義を使用している場合は、信号の各固有値に対する検出の新たなインスタンス化を容易に開始できます。新たなデバイスがオンラインになる度にイベント検出とアクション機能を自動的に拡張することで、どのような規模でもステートフルで複雑なイベントを活用できます。簡単な ’if-then-else’ ステートメントを入力センサーデータストリームに適用して、イベントを検出します。
アナリティクスツールおよび他の AWS のサービスとの統合
AWS IoT Events は高度なアナリティクスサービスからの出力を活用して、決定を改善できます。他の AWS のサービスへ、サービスからの容易な統合で、運用をさらに最適化できます。AWS IoT Events でのイベント検出セットアップを完了し、イベント論理をシンプルな ‘if-then-else’ ステートメントを用いて書き、いつイベントが起こるかをトリガーするアラートまたはカスタムアクションを選択できます。このような条件付きステートメントは、生データまたは AWS IoT Analytics (より複雑なイベントの検出ができるように機械学習モデルを適用することができる) で最初に処理されたデータのいずれかから入力を受け取ることができます。 検出したイベントに対処するにはアクションを設定でき、これには完全マネージド型の pub/sub メッセージングサービスである Amazon Simple Notification Service (SNS) を通した通知のサービステクニシャンへの送信、またはコードをプロビジョニングなしに実行できるコンピューターサービスである AWS Lambda に関数をセットアップすることによるカスタムアクション、またはサードパーティーアプリケーションにイベントデータを送信するマネージングサービスなどがあります。
スケーラビリティ
AWS IoT Events は多くのデバイスを接続している場合でも簡単にスケーリングできます。モデルを一度具体的なデバイスに対して定義すると、サービスは IoT Events に接続するそのモデルの全デバイスを自動的にスケーリング、管理します。イベントがひとつのデバイス、または多くのデバイスで検出されると、AWS IoT Events は適切な応答またはアラートをトリガーできます。
アラーム
AWS IoT Events では、クラウド上の産業用データに基づいて、機器の挙動を評価したり、機器のパフォーマンス上の課題を洗い出したりできます。モニタリングする IoT データについて、適用するアラームルールを定義 (1 分あたりのローテーション数をユーザー定義の値より大きくするなど) したり、このアラーム定義に対応する重大度を (1~4 の重大度値などで) 選択したり、アラームがトリガーされた際に送信する通知を設定 (E メールや SMS など) したりできます。アラームが定義されると、演算子は、アラームを確認、スヌーズ、または無効にするアクションを実行することにより、アラームのワークフローを管理できます。AWS Lambda、Amazon Simple Queue Service (SQS)、Amazon Simple Notification Service (SNS) などの他の AWS のサービスへの追加アクションを設定して、アラームがトリガーされたときに実行することもできます。これでアラーム通知を独自のチケットシステムや通知システムと統合できます。